楽天市場の受注管理はどこまで効率化できる?RMSで足りる範囲と足りなくなる境目
楽天市場の受注管理のうち、決済依頼・入金確認・クレジットカードのオーソリは楽天側が進め、確認が取れた注文は自動で「発送待ち」へ移動します。店舗の時間を奪っているのは、注文1件ごとに繰り返される確認・連絡・登録の工程です。この記事では、楽天市場の受注管理を工程ごとに分解し、RMSの標準機能で減らせる範囲と、そこから先で外部システムが必要になる境目を整理します。
【この記事でわかること】
- 楽天市場の受注管理で、店舗が手を動かす工程と楽天側が自動で進む工程の分かれ方
- RMSの標準機能だけで受注管理をどこまで軽くできるか
- RMSでは吸収できなくなる処理と、外部システムを検討する分岐点
楽天市場の受注管理の半分は自動的に進む
店舗が操作するのは、注文の入口と出口にあたる工程です。注文詳細画面で「注文確認する」を押した時点で、そこから先の決済手続きと不正検知は楽天市場に移ります。前払い決済について、入金があったかどうかを毎回目視で追いかける作業は発生しません。
| 工程 | 進める主体 |
|---|---|
| 注文内容の確認と「注文確認」の実行 | 店舗 |
| サンクスメールの送信 | 店舗 |
| 決済手続き・不正検知 | 楽天 |
| 入金確認・クレジットカードのオーソリ | 楽天 |
| 「発送待ち」への移動 | 楽天(自動) |
| ピッキング・梱包・出荷 | 店舗 |
| 配送会社・伝票番号・発送日の登録 | 店舗 |
| 発送完了メールの送信 | 店舗 |
| 購入者からの問い合わせ対応 | 店舗 |
注文確認には注文日から14日以内という期限があり、実行しないまま15日目を迎えると自動でキャンセル処理されます。件数が少ないうちは意識せずに済みますが、処理が翌日へ持ち越されるようになると、この期限そのものが管理対象になっていきます。
注文が増えると重くなるのはどの工程?RMS標準機能で削れる範囲
店舗側に残る工程は、注文件数に比例して増えるものと、件数が増えてもほぼ変わらないものに分かれます。メールテンプレートの登録、配送方法や送料の設定、キャンセル対応の手順整備は後者にあたり、最初に整えてしまえば注文が何件になっても作業量は変わりません。
効率化に着手するなら、こちらから手を付けるほうが総量に効いてきます。
注文確認とサンクスメール|テンプレート登録で1件ごとの文面作成をなくす
注文内容の確認は、注文1件ごとに画面を開いて判断する作業のため、件数がそのまま作業回数になります。100件の注文があれば100回、内容に問題がないかを見て「注文確認する」を押すことになります。
RMSの標準機能で削れるのは、その後のメール送信です。メールテンプレートを事前に登録しておくと、購入者名や注文情報を自動で差し込んだ状態で送信できます。注文詳細画面の「メール送信」からテンプレートを呼び出す形になるため、1件ごとに文面を書き起こす作業はなくせます。ただし、どの注文にどの文面を当てるかの判断と送信操作そのものは、1件ずつ残ります。
発送情報の登録|伝票番号の一括登録で入力作業を圧縮する
配送会社・伝票番号・発送日の登録は、荷物を出した分だけ発生する工程です。ただし負担が集中するのは登録の瞬間だけで、伝票番号を登録した注文は翌日に自動で発送済みへ変わり、以降は楽天側で処理が進みます。
この工程でRMSの標準機能を使って圧縮できるのが、発送情報の一括登録です。1件ずつ画面を開いて入力する運用から、まとめて処理する運用に切り替えると、登録にかかる操作回数を減らせます。楽天スーパーSALEのように件数が数倍に跳ね上がる期間ほど、この差が効いてきます。
発送業務を工程単位でさらに細かく分けて考えたい場合は、以下の記事で7つの工程ごとに自動化できる範囲を整理しています。
EC発送の自動化はどこまでできる?7つの工程別に対応範囲を整理
RMSで吸収できなくなるのは、楽天の画面の外に出る処理
RMSで吸収できる作業とできない作業を分けているのは、機能の多い少ないではなく、その処理が楽天市場の画面の中で完結するかどうかです。
RMSは楽天市場という単一モールの店舗運営システムであり、受注処理だけのために設計されたものではありません。店舗構築(R-Storefront)、受注管理(R-Backoffice)、メール配信(R-Mail)、データ分析といった機能群のなかに、受注管理が置かれている構成になっています。そのため、楽天が保有する注文データの範囲内であれば扱えますが、その外側にあるデータは対象になりません。
| 処理の性質 | 具体例 | RMSでの扱い |
|---|---|---|
| 楽天の画面の中で完結する | 注文内容の確認、ステータス遷移、メール送信、注文データの参照 | 標準機能で対応できる |
| 楽天の画面の外に出る | 他モールの在庫・受注、送り状発行システムとの往復、自社システムとの同期 | 手作業またはファイル経由の運用が残る |
他モールとの在庫・受注のやりとり
楽天以外のモールで売れた分の在庫を楽天側へ反映する作業は、RMSの守備範囲の外にあります。RMSは楽天の外にある在庫や注文を知る手段を持たないため、モールをまたぐ在庫の調整は人が画面を行き来して行うことになります。
この構造から、次のような状態が生まれやすくなります。
- 更新までのタイムラグが発生し、その間に注文が入ると在庫がないのに受注してしまう
- キャンセル対応と購入者への連絡が追加で発生する
- 出店先が1つ増えるたびに、確認すべき画面と更新作業がモール数分だけ増える
複数モールの在庫を揃える運用そのものについては、以下の記事で整理しています。
ネットショップの在庫管理を効率化|複数モール運営の手間を一元管理で解決する方法
配送システム・自社システムとのデータの受け渡し
送り状発行システムとのやりとりも、楽天の画面の外にある処理です。出荷データを渡し、返ってきた伝票番号を取り込む流れはCSVファイルを介することが多く、ファイルを作成して書き出し、加工して読み込ませる工程が残ります。
同じことが、基幹システムや自社の在庫データベースとの同期にも当てはまります。複数拠点で発送している場合は、どの注文をどの拠点で処理するかの振り分けも人の判断で行うことになります。これらは、RMSの使い方を工夫しても手作業が残る領域です。
RMSを開かずに楽天の受注を処理する「ラクーン」という選択肢
処理が翌日に持ち越され、出荷が後ろにずれていく状態は、担当者の作業速度で埋めるものではなく、工程そのものを減らして解消できます。ここまで挙げてきた標準機能の活用をやり切ってもなお時間が足りない場合は、外部システムの検討に進む段階にあたります。
判断の材料になるのは、次のような状態が続いているかどうかです。
- 受注処理が当日中に終わらず、翌日へ持ち越されている
- 複数人で分担しても、特定の担当者に作業が集中する
- 2モール目の出店を検討していて、今の運用のまま増やせる自信がない
システムの選び方の判断軸については、以下の記事でまとめています。
EC受注管理を効率化するには?一元管理システムの仕組みと選び方を解説
注文取込から発送・売上請求まで|楽天市場WEB APIに標準対応
ラクーンは楽天市場のWEB APIに標準対応しており、楽天注文の自動取込から発送、売上請求処理まで、RMSをほとんど使わずに行えます。RMSにログインして注文を1件ずつ開いていた工程が、注文がラクーンの画面に取り込まれた状態から始まる形に変わります。
楽天以外のモール・カートにも対応しているため、モールをまたぐ処理もラクーンで行えます。
- あるモールで売れた際に、他モールの在庫を自動で減らす、または出品を取り下げる
- 送り状の発行と伝票番号の取り込みを一括で処理する
- 購入者への連絡をモールをまたいで同じ操作で行う
担当者が一人で抱えない体制|専任サポートとお客様対応代行
ご利用のストア様には専任の担当者がつき、契約前・契約後を問わず電話やメールで直接サポートしています。問い合わせに対して長時間お待たせすることのない体制を整えています。
オプションとして、購入者からの問い合わせやクレームに弊社のスタッフが対応する「お客様対応代行サービス」も用意しています。受注処理の時間が減っても問い合わせ対応が残る場合は、その工程ごと外に出せます。
このほか、自社システムとの連携、複数拠点での発送管理、運送会社の自動振り分け、送り状への商品名や個数の表示など、業務フローに合わせたカスタマイズにも対応しています。
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